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初めての宅建士資格試験重要過去問

解けなかったら合格できない重要過去問をピックアップしていきます

宅建士試験過去問 権利関係 委任 1-21 平成14年

Aが、A所有の不動産の売買をBに対して委任する場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。なお、A及びBは宅地建物取引業者ではないものとする。

1、不動産のような高価な財産の売買を委任する場合には、AはBに対して委任状を交付しないと、委任契約は成立しない。
2、Bは、委任契約をする際、有償の合意をしないかぎり、報酬の請求をすることができないが、委任事務のために使った費用とその利息はAに請求することができる。
3、Bが当該物件の価格の調査など善良なる管理者の注意義務を怠ったため、不動産売買についてAに損害が生じたとしても、報酬の合意をしていない以上、AはBに対して、賠償の請求をすることができない。
4、委任はいつでも解除できるから、有償の合意があり、売買契約成立寸前にAが理由なく解除して、Bに不利益を与えた時でも、BはAに対して、損害賠償請求をすることができない。



建太郎「拍子抜けするような簡単な問題だよな?」
胡桃「そうね。こんな問題を間違える人はいないはずよ。選択肢1を読んだ途端に気怠くなるわね。でも、油断は禁物よ。こういう簡単な問題でミスしたら、合格は遠のくわ。まず、1から見ていくわよ」



建太郎「委任契約はどういう性質の問題かという問いだよね。民法の……」

(委任)
第六百四十三条  委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

建太郎「つまり、当事者の合意によってのみ成立する諾成契約であり、書面などの交付を要しない不要式の契約である」
胡桃「そうね。高価の財産の売買だろうと安物の売買だろうと委任状の交付は必要ないということね。次、2はどうかしら?」
建太郎「委任契約は、信じがたいことに、原則として無償の契約なんだよな」

(受任者の報酬)
第六百四十八条  受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。
2  受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。ただし、期間によって報酬を定めたときは、第六百二十四条第二項の規定を準用する。
3  委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。

※(報酬の支払時期)
第六百二十四条  労働者は、その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない。
2  期間によって定めた報酬は、その期間を経過した後に、請求することができる。

胡桃「そうね。ただ、委任事務の処理のための費用はさすがに、委任者に負担させるべきだということね。常識でも分かる選択肢だわね。ちなみに条文は次の通り」

(受任者による費用等の償還請求等)
第六百五十条  受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、委任者に対し、その費用及び支出の日以後におけるその利息の償還を請求することができる。
2  受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる債務を負担したときは、委任者に対し、自己に代わってその弁済をすることを請求することができる。この場合において、その債務が弁済期にないときは、委任者に対し、相当の担保を供させることができる。
3  受任者は、委任事務を処理するため自己に過失なく損害を受けたときは、委任者に対し、その賠償を請求することができる。

胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「報酬の合意がない――タダ働きさせられる場合でも、受任者は、善管注意義務――つまり、プロとして求められる注意義務を負っているということなんだよね」

(受任者の注意義務)
第六百四十四条  受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。

胡桃「そうよ。第六百四十四条には、『有償の場合には』という限定された文言がないことを確認してね。そして、善管注意義務を怠ったら、債務不履行ということになるから、民法四百十五条に基づく損害賠償義務を負うことになるわけね」

債務不履行による損害賠償)
第四百十五条  債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

胡桃「4はどうかしら?」
建太郎「これも条文そのままの出題だね」

(委任の解除)
第六百五十一条  委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。
2  当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。

胡桃「解説するまでもないわね。常識で考えても、正誤が判断できるわ。というわけで、答えはどれかしら?」
建太郎「2だね」



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→ ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1

→ ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2

→ ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3

→ ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限1