初めての宅建士資格試験重要過去問

解けなかったら合格できない重要過去問をピックアップしていきます

宅建士試験過去問 宅地建物取引業法 手付金 1-64 平成14年 / 宅建はライトノベル小説で勉強しよう

宅地建物取引業者Aが自ら売主となって、宅地建物取引業者ではない買主Bと建物(完成物件)を売買する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば正しいものはどれか。

1、Aは、Bの承諾を得ている場合は、契約自由の原則にのっとり、購入代金の額の十分の二を超える額の手付金を受領できる。
2、Bが手付を支払った後、代金の一部を支払った場合は、Aは、手付の倍額を償還することによる契約解除はできない。
3、AがBから受領した手付が、代金の額の十分の一を超え、かつ、1000万円を超える場合、Aは、いかなる場合も手付金の保全措置を行わなければならない。
4、Aは、Bの債務不履行を理由とする契約解除に伴う損害賠償の予定や違約金を契約条項に定めることができるが、これらの合計額が代金の額の十分の二を超える場合は、Bに不利となるので、全額無効である。



愛「これもクイズみたいな問題だぞ。即答しろ」
建太郎「おう」


建太郎「答えは、2だな」
愛「まず、1はどうだ?」
建太郎「手付金の制限は強行規定だから、当事者が自由に決めることはできない」

(手附の額の制限等)
第三十九条 宅地建物取引業者は、みずから売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して、代金の額の十分の二をこえる額の手附を受領することができない。
2 宅地建物取引業者が、みずから売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手附を受領したときは、その手附がいかなる性質のものであつても、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手附を放棄して、当該宅地建物取引業者はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。
3 前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは、無効とする。

愛「2はどうだ?」
建太郎「代金の一部を支払うだけでも、契約の履行に着手していることになるから、売主からの契約解除はできなくなる」
愛「3はどうだ?」
建太郎「いかなる場合もというのはおかしいな。売主から買主への移転登記を済ませていれば、保全措置を講じる必要はない」

(手付金等の保全)抜粋
第四十一条の二 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買(前条第一項に規定する売買を除く。)に関しては、同項第一号若しくは第二号に掲げる措置を講じた後又は次の各号に掲げる措置をいずれも講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。ただし、当該宅地若しくは建物について買主への所有権移転の登記がされたとき、買主が所有権の登記をしたとき、又は当該宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額(既に受領した手付金等があるときは、その額を加えた額)が代金の額の十分の一以下であり、かつ、宅地建物取引業者の取引の実情及びその取引の相手方の利益の保護を考慮して政令で定める額以下であるときは、この限りでない。

愛「4はどうだ?」
建太郎「全額無効ではなくて、超える部分が無効なんだよな」

(損害賠償額の予定等の制限)
第三十八条 宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の十分の二をこえることとなる定めをしてはならない。
2 前項の規定に反する特約は、代金の額の十分の二をこえる部分について、無効とする。

愛「そうだ。どの選択肢も条文を丸暗記していれば解ける問題だからな。全部、暗記しろよ」
建太郎「おう……」








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→ ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 宅建業法1

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